親戚が屋久島の安房にいたので、70年前から屋久島には通っている。
艀の宮之浦、安房港、木の葉船が栗生まで行っていた。闇夜は波川風の
音だけ響く海沿いの道だった。最盛期の頃の小杉谷を訪れたこともある。
世界遺産登録から30年、目覚ましく洋上アルプスの島は変貌している。
　屋久島最後の山守の方の、古里・石塚集落（廃村）にトロッコで行った。
10数年前のことである。その帰りに、小杉谷の沿革を詳しく説明された。
屋久杉伐採で荒れ果てた小杉谷は今でも昔の暮らしの破片が散在している。
伐採跡の森はかなり、再生されて来ている。沢山の登山者が縄文杉、屋久島
シャクナゲ、奥岳縦走で訪れ、雨風の自然の崩落以上に人により荒らされる。
　生命の島は多様な自然の豊かさを見せてくれる。70年の間にいろいろな屋久島に
出会いその変貌に驚きつつも太鼓岩からの小杉谷の山桜の再生の森に、今は会いたい。